- 子どもがいわゆる「イヤイヤ期」のようで、忙しい時はイライラします。対応のコツはありますか?
- 一呼吸おいて子どもの立場から誘いかたを工夫してみて下さい。
「やって~」「できない」と大人に助けを求めていた子が、「だめ!」と自分でやろうとする姿に変わった時、「あ!自分でやりたい主張が出てきた」と成長を感じ、嬉しく思います。
そうはいっても、「イヤイヤ」を全て受け止めていくのは、難しい、と感じる場面は保育の中でもあります。初めは、自分の心に余裕がないとつい大人の側の主張や都合を通したくなることがありました。そんな時に、一呼吸おいて子どもの立場になり、気持ちを考えたときに見えてくるものがあります。
遊んでいるときに「トイレ行こう」と誘っても「いかない」と首を横に振られることもしばしばあります。「遊んでいたいよね」と気持ちを汲んで、例えば電車で遊んでいたら、「トイレ駅まで行こうよ!次は~トイレ駅~」と目的地まで車掌になりきったり、「僕もトイレ行きたい」と電車になりきって子どもに語りかけてみたり、遊びの延長線上で誘うと、子どもの気持ちが動くことがあります。「くまさんに“まっててね”って。お布団かけてあげて行こうか」と誘ってみた子は、しばらくトイレに誘うたびにその時使っていたものに、お布団をかけてからトイレに自分で向かえるようになる姿がありました。
それでも、毎回うまくいくわけではないので、試行錯誤していますが、共通して言えることは、子どもなりの主張が必ずあるということです。思いが受け止められ、言葉にしてもらうと、少しずつ気持ちを切り替えていけるようになります。そのためには、子どもが納得できるところまで、少し待ってみることも大切です。
一筋縄ではいかない「イヤイヤ」の子どもの気持ちに寄り添うのは、大人も大変なことですよね。子どもの思いに寄り添うことで、少し時間のかかる場合もありますが、子どもが納得できた時の晴れやかな表情を見ると、大人も嬉しい気持ちになります。
N.Y保育士