仲良しのお友達とよく喧嘩するらしく、親御さんへの顔向けに戸惑います。

仲良しのお友達とよく喧嘩もするらしく、相手の親御さんにどう顔向けしたら良いか、気になってしまいます。
喧嘩を通じてたくさん育つのが子ども。コミュニケーションの一つと考えて、話を聞いてあげて下さい。

3歳〜4歳時期の子どもたちの集団生活では、それまで大人と自分中心だった世界からより広い世界へと視野が広っていきます。友達の存在を強く認識し、毎日いろいろな子の自分と同じ所、違う部分を見つけていく中で、自分と共通点が多い子(主に同じ遊びを好む子)との関わりが増えていくように感じます。好みが似ていれば、使いたい遊具も同じ、座りたい場所も同じ、1番になりたいのも同じ…。よく遊ぶ子同士ほど、物や場所の取り合い、自分の方が強いし1番だ、意地の張り合いになるのがよくわかりますよね。

「うちの子、Aくんとばかりケンカしてるみたいなんですけど」「Bちゃんとは仲が良いみたいですけど、Cちゃんとは毎日ケンカしちゃってるみたいで…大丈夫でしょうか」というような相談を保護者の方から受けることがあります。保育士は、保育園であったことをお家で一生懸命話している子どもたちを想像すると、記憶力がついたね、ちゃんと自分の言葉で言えるようになったのね、と思わず頬が緩みます。

しかし保護者の方からすると、良い話題はともかく、「ケンカした」「押された」「(遊具)貸してくれなかった」等を聞くと、そしてそれが「毎回同じお子さんとかしら」と思うと、「うちの子の言動が悪いのかも…」「ケンカになるなら遊ばなければいいのに」なんて思ってしまうかもしれません。

でもこの時期、毎日の物の取り合い、意地の張り合いの中で、自分の意思や気持ちを主張する、それを大人に聞いてもらい、認めてもらいながら、相手の気持ちも知っていく。この繰り返しが、自分と友だちは似ている所もあるけど違う、だからこそ一緒にいると楽しいし、友達が好き、という仲間意識が育っていくのだと感じています。

「ケンカするほど仲が良い」とは昔からよく言われますが、大ゲンカした後ほど、ケロリとしてまた仲良く遊んでいるものです。保護者の方もご心配かと思いますが、大人の仲違いとはちょっと意味合いの違う、3歳児期のケンカは大切なコミニュケーションの1つだと思って頂いて、子ども達の話をたくさん聞いてあげてほしいと思います。

M.M保育士

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