入眠前、指吸いがまだ治りません。

入眠前、指吸いがまだ治りません。どうしたら良いでしょう?
心配しすぎず、不安はないかなどを丁寧に観察して下さい。

お昼寝や夜寝入る際に指を吸う癖が治らない、という質問を受けることがあります。歯科検診で歯並びに影響があると指摘されたり、年齢が上がっても続いていたりすると、心配になるのは当然のことと思います。

しかし、あまり大人が気にし過ぎて、無理にやめさせようとするのは逆効果。何か環境の変化はなかったか、不安を感じてはいないか、などゆっくりと探り、そこに寄り添う姿勢が大切です。その上で、手を使う遊びや集中して遊べる環境を整えたり、話をじっくり聴く時間を増やしたり、友達と充分に関われる環境を作ることなどを、私達は意識して行っています。安心して遊ぶ時間が長くなれば自然に指吸が減り、やがて無くなっていきます。

指吸いと共に性器いじりも保護者が心配される行為ですが、これに関しては、まずは性器に異常がないかを見てあげることが大切です。かゆみや痛み等の違和感から触っている可能性もあるので、赤みやかぶれ等がないかを確認し、適切な対応をする必要があるからです。

特に問題がない状況であれば、指吸いと同様に、手持ち無沙汰で退屈な時に性器に触れたら安心した体験から癖になっているのかもしれません。好きな遊びに誘ったり、手をつなぐ等のスキンシップ遊びを増やしたりして様子を見ます。そして、お風呂などで、その役割やしくみを教えながら、自分だけの大切な場所(プライベートゾーン)であること、他人に見せたり人前で触ったりしない、ということも、日常的に親子で話していけると良いでしょう。

指吸い、性器いじりも含め、子どもへの接し方で配慮したいのは「子どもの自尊心を傷つけない」ということです。「そんなことをするのは赤ちゃんだよ!」などと頭ごなしに言われたら、子どもの自尊心は傷つき、自分への自信を無くし、逆にそうした行動が増えたり、隠れて行ったりすることもあります。
今の心の状態を受け止める姿勢が、こうした場面でも最も大事だと思います。

S.M保育士

一覧ページにもどる