周りで習い事をしているお友達が増えました。

年齢が上がってきたら、周りで習い事をしているお友達が増えました。習い事についてどう考えたら良いでしょうか?
周りと比較や強制をせず、それぞれの子の個性にあった体験を広げる機会ととらえておおらかに見てあげましょう。

年少児クラスになった頃から、保護者の方の習い事への関心が高くなり、子どもたちからも「○○習ってるよ」と聞くことや、子ども同士で習い事の話をしている場面を見かけることが増えます。スポーツ系や文化系、勉強系、通信教育など、いくつもある選択肢に「どんな習い事がいいのか?」と、質問を受けることもあり、周囲が始めていることに保護者の方が焦る気持ちもあるのではないかと感じています。

「子どもの身体を丈夫にしたい」「自分が小さいころできなくて苦労したから」「いろいろな経験をさせ可能性を広げたい」など、習い事を始めるにあたって、保護者の方には様々な願いがあるように思います。好奇心旺盛なお子さんは、新しいことに興味を持って積極的に始めることも多く、やってみたら楽しかった!と、お子さんの性格や適性に合うものが見つかると長続きしているようです。

一方で、やってみたけどだんだん楽しさを感じられなくなり、「自分の好きなことをしたいな」、「もっとお友達と遊んでいたいな」と思うようになることもあります。なかには、大人にそのつもりはなくても、自分とお友達を比較されることをとても嫌がっていることもあるのです。

子どもが習い事を「辞めたい」と言ったとき、様々な経験をしてきた大人からすると、そんな簡単に辞めてしまっては諦め癖がついてしまうのではないかという心配や、せっかく始めたのだから続けさせたい、という大人側の思いが強くなりがちです。でも、少しお休みして様子を見ること、意固地にならず時には辞める覚悟も大切かもしれません。

あるとき、3歳児の保護者の方から習い事の様子を伺うことがありました。「最近行くのを嫌がり、何とか言い聞かせて頑張っていたが、もう毎回言い合いで、嫌々続けても身にならないだろうと思って辞めました」と。思い切って辞めたことでお互いにすっきりし、今、無理に頑張らせなくてもやりたくなった時に始めたらいいかな、と長い目で見て前向きに思えるようになったようです。

様々な子どもたちの姿、習い事の様子から、一人ひとりその子に適した習い事や時期があるように感じています。幼児期に自分で考えて行動する力を身につけることによって、大きくなった時に自分の好きなこと、やりたいことがわかり、自ら積極的に行動できるようになります。幼児期は、様々な遊びの経験や本物を見る、触れる体験、人(お友達や周りの大人達)との関わりを通して、自分が夢中になれること、おもしろいなと思えることにたくさん出会えることが大切だと思っています。

自分の子はどんなことが好きなのかな?と、お子さんが目を輝かせる瞬間をたくさん見つけていきたいですね。
                        
M.M保育士

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