子どもが友だちの優れた面に気づき、比較して劣等感を抱くようになりました。

最近、子どもが友だちの優れた面に気づき、比較して劣等感を抱くようになりました。
まずは気持ちを受け止め、そのお子さんの良いところを探してあげましょう。

年長児(5歳~6歳)になると、こころの発達として社会性が育つ反面、自分とお友だちを比較して見る力が育ってきます。例えば、「友だちは足が速い!けど、おれはそんな速く走れない…だからみんなの前で走りたくない」、「おれはバカだから…」「おれはダメな子」ある日突然子ども自身が言い、保護者が深刻に心配するというケースもよくあります。

保護者は、子どものマイナス表現に、何があったか?と悩まれると思いますが、子どもにしてみれば、自分の気持ちを素直に表現しただけなのです。

どの子にも得手・不得手があるものですが、友だちと比べて惨めな気持ちになったのでしょう。その時に、大好きな大人に自分の弱い気持ちを受け止めてもらえ、安心できると、「弱い自分」も受け入れられるようになっていくものです。「話してくれてありがとう。そういう気持ちだったのね」と、共感し、子どもが言葉で伝えてくれたことを成長の証として受け止めていきたいものです。

そして、お子さんの良いところを探して、褒めてあげてください。褒めるのは、後に小学校での競争に関する評価的なこと(字が書ける、数がわかる等)よりも、生活や個性に関すること(小さい子に優しい、積極的にお手伝いをしてくれる等)だとその子の自尊感情を持てることに繋がります。

子どもたちが安心して気持ちを表現することをまずは認め、素直に感情を表現できる大人と子どもの信頼関係を就学してからも保っていきたいものですね。

Ⅰ.A保育士

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