手洗い、うがい、挨拶、など、衛生や道徳に関することを厳しく教えた方が良いのでしょうか?

手洗い、うがい、挨拶、など、衛生や道徳に関することを教えてもなかなか身につきません。大切なことなので、厳しく接した方が良いのでしょうか?
友達や年長児、身近な大人の姿を見て、自分から「やりたい!」と思うことが、長い目で見れば自立への近道です。

3歳児期は生活習慣の自立が進む時期です。
例年保育士や看護師から伝えていた「手洗いうがい、乾布摩擦のやり方」を、5歳児のお友だちから3歳児が教えてもらうことにしました。この年は年度初めから3~5歳児が異年齢交流を日常的に行っていたこともあり、3歳児は年上へのあこがれが強く育っていました。いざ教えてもらう段になると、1対1で手をひかれうれしそうな表情で、手取り足取り丁寧に教えてもらっていました。大人から教えられるより、よく身につくほどでした。3歳児の子どもたちは大人から声をかけられるより、お友だちに教えてもらったほうが素直に受け止められることを感じました。生活習慣も、子どもは、子どもから学ぶことが大きいですね。

何事も、大人に『~しなさい!』と指示されるのではなく、子ども自身が『あんな風になりたい』と思って行動することが、子どもの自発的行動に繋がります。長い目で見れば、その力を育てることが思春期以降のスムーズな自立にも繋がるのではないでしょうか。言われた通りに動く「大人にとっての良い子」を求めず、大人は子どもの意欲的活動の環境を作ってあげるように努めたいですね。

Y.M保育士

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