遊び場で‥他のお友達の遊びには参加はせずに、じっと友だちの遊びを見ています。

子どもが遊び場で、他のお友達の遊びには参加はせずに、じっと友だちの遊びを見ています。一緒に遊ぶよう促すべきでしょうか?
「2歳前後壁際期」と言われる時期で、順調に発達している証拠です。

2歳児クラスになるとお友だち同士で遊んでいる光景が増えてきます。ある時の2歳児クラスの出来事です。保護者の方がAくんに対して「あっちで○○君遊んでるよ」や「○○して一緒に遊んで来たら」と声をかけられており、お友だちの中で一緒に遊んでほしいという思いが感じらました。Aくんの方では、そうした声を掛けられている時にはほとんど自分から遊びに行くことがなく、Aくんにとってのペースがあるのかなと私は思って見守っていました。お友だちから誘われるときには嬉しそうに一緒に遊ぶ事もあるのでそこまで心配もしていませんでした。

ある日、クラスで音楽遊びをしていた際、多くのお友だちが音楽に合わせ身体を動かしていることがありました。一緒に遊んでいた保育士が誘うも、Aくんは別の遊びをしていたため、そこにはいきませんでした。私はAくんの近くで一緒に遊んでいました。集中して線路を作り電車を走らせていたAくん。クラスのお友だちが楽しそうにしている様子が気になったのか、遊んでいた手が止まりました。Aくんの目線を見ると、ある男の子の声や動きに反応しており、その子が遊んでいる様子をじっと見ているようでした。Aくんは同じ遊びをしているわけではないのですが、お友だちが楽しそうに笑うと一緒に笑っており、違う遊びをしていたけれど、気持ちは一緒になって遊んでいたのかと感じられる表情でした。このAくんの眼差しの向こうにいるお友だちはAくんと遊ぶ事もありますが、じっくり遊んでいるAくんとは好きな遊びのタイプが違うように思っていました。それでもこの時の表情からは本当は遊びたい気持ちもあり、見ているだけで一緒に遊んでいる気持ちを体験しているのだと感じました。

この時期の子どもたちは語彙も増え、お家でお友だちの名前も聞かれることが増えてくると思います。そうした姿からお友だちと遊んで欲しいと思うことは普通だと思います。けれど子どもの性格的に一緒に遊ぶ子もいれば上記のように一見一緒に遊んではなさそうでも気持ちは一緒に遊んでいるという姿も見られます。大人の考えだけでなく、子どもたち1人ひとりの性格や特徴に寄り添って関わると、れぞれの子の成長が見えてくると思います。

B.Y保育士

一覧ページにもどる