- 保育園ではトイレトレーニングはどのように進めていますか?コツはありますか?
- 子ども自身が行きたくなる工夫を心がけています。
オムツ外れをすすめるために、絵本『ももんちゃんぽっぽー』を用い、廊下にテープの線路と、ももんちゃんがトイレに向かっているように壁に絵を貼って環境を改善しました。ももんちゃんが大好きな子どもたちはすぐにテープの線路と壁に貼ってあるももんちゃんに気付き、ももんちゃんごっこが始まりました。ももんちゃんごっこが始まるとトイレに向かっていた子どもたちでしたが、その繰り返しがいつの間にか習慣となり、その後はももんちゃんごっこがなくても自然とトイレに向かっていました。
オムツ外れで大切にしているのは「自分から行こうとする意志」と「気持ちの共有」です。環境を変える事で意欲的にトイレに行って便器に座り、排尿する気持ち良さを感じた時は「出たね」「すっきりしたね」等、丁寧に保育士が肯定的な言葉かけをしました。すると子どもは安心し、自己肯定感が育まれていきます。
ご家庭で保育園と同じ環境や対応をすることはお忙しい保護者の方たちにとって難しいところもあるかもしれませんが、例えばトイレに行くまでの廊下やトイレ内に子どもの好きな絵や写真を貼るなどしても変化はあるかもしれません。一工夫すれば子どもが自分から行こうという気になり、それだけでも保護者の方々の負担はかなり軽減されると思います。そして、子どもは自分が達成した事を認められることが自分に自信をもつことにもつながっていきます。
オムツはずれが安定すると、今度は自分がしてもらった事をお人形にしてあげていました。まるで、大人が子どもにしてあげるように、その後、進級をして別のクラスになっても子どもたちはお人形を使ってのお世話ごっこを楽しんでいました。自分が大切にされたことを今度は自分がしてあげる事で、自分の経験と成長を確認しているのではと考えています。
Y.Y保育士